Wineryワイナリー

シャトー・マンスノーブル

シャトー・マンスノーブル

シャトー・マンスノーブル
ワイナリー

1985年にAOCに認定されたコルビエール地区はその80%が潅木林や岩場からなる山岳地帯です。シャトー・マンスノーブルはアラリック山の麓にあります。

産地の特徴
乾燥した地中海性気候と、やや湿気のある海洋性気候の両方の影響を受ける場所に位置しています。山地と海の両方からの風が、ほとんど1年中吹いています。畑が北側にあることも、暑さの厳しいのこの地方では大変興味深い要素です。この立地のおかげでぶどうがよりゆっくり成熟し、繊細で果実味豊かな味わいを生み出してくれます。また夜は比較的涼しいため、ワインに上品な酸が備わります。地質は小石の混じった粘土石灰質土壌です。

知的が造った緻密なワイン!
No.1テイスターが造る、素直に優しい、美味しいワイン!
ベルギー出身でワインジャーナリストの経験もあるギィドさん。コンクールでの優勝経験もある実力者。見た目は濃くても、味わいは柔らかく優しい。涼しささえ感じる。

ワインの達人は柔道家にして日本通!
ギィドさんは大の日本びいき。いたるところに小物があり、食事の最後は日本茶でしめる。

最も素晴らしい鼻を持つ男
1988年、ベルギーで開かれたワインテイスティングコンクールでギィドは見事優勝。ベルギーと言えば、熱狂的フランスワイン愛好家が多い国。そのベルギーのコンクールでの優勝。その時の称号が、「最も素晴らしい鼻(=テイスティング能力)を持つ男」であり、ギィドの鼻、つまり嗅覚は犬にも勝るとも言われたそうです。この優勝をきっかけに、ギィドはワインジャーナリストとしても仕事を受けるようになった。その間、フランスワインのみならず、世界中の多くのワインを飲む機会に恵まれました。
本業である保険の仕事と、ワインの仕事…。
ギィドの本業は、保険会社経営。多くの人の涙や悲劇、絶望を・・・。そんな姿を目の当たりにして、何とか助けてあげたいと親身になって取り組んでも、できることは限られていたり、どれだけ精一杯尽くしても、わずかな力にさえなれないこともあったり・・・。しかもそんな真摯な姿勢も、渦中で苦しむお客様の目には入らず、感謝もされない。やりがいや充実感を見出すことができなかったといいます。こんな仕事をずっと続けていくのか。本当にそれでいいのか…。そんな疑問と同時に膨らんできたのが、ワインに対する思いでした。ワインの世界は、笑顔や喜びで満ちている。造る人、飲む人、売る人、買う人。美味しいワインに触れると、みんなが笑顔になっていく。喜びの循環がそこにはあった。残りの人生、そんな喜びが循環する世界に身を置きたい…という思いが、ギィドの中で次第に抑えられないものになっていました。

ワイン造りへの転身、周囲は反対したが…。
1992年、ギィドが50歳の時、ついに自分でワインを造ろうと決意。それまで積み上げてきたすべてを投げ打っての転身…。誰も理解を示してはくれませんでした。しかしギィドの決心は変わらりませんでした。そんな時、唯一支えてくれたのが、妻のマリー=アニックだったそうです。そしてその年の8月、2人はレンタカーを借りてフランスへ。1週間でボルドーとラングドックの醸造所を、なんと50蔵も見て回ったそうです。しかしどこも決め手に欠けていて、購入までには至らなず。翌9月、再びフランスへ。今度はラングドックだけに絞り、6蔵見ることにした。その6蔵目が、シャトー・マンスノーブルでした。それほど一目惚れ。マリー=アニックはその立派な造りのシャトーに、ギィドは素晴らしい条件の畑と、非常に効率の良い構造の醸造所に魅せられ、2人とも即決だったそうです。
ラングドックを選んだ理由
ギィドはもともと、単一品種で造るワインより、複数品種のブレンドから生まれるハーモニーの美しいワインが好きでした。フランスでも、アルザスやロワール、ブルゴーニュなど、北部産地は単一品種が伝統的。その他の産地、ボルドーやコート・デュ・ローヌ、ラングドックがターゲットに絞られました。ボルドーの畑は非常に高い。それでも…と思って実際に見てみたが、良い条件の畑は破格の高さで手が出せない。あまり良くない畑であっても、かなりの高値。そんなに出しても、この畑では…、とギィドは納得がいかなかったのです。コート・デュ・ローヌも北部はすでに値段が高く、南部も上がり始めていました。それに対してラングドックはまだ比較的手頃な価格。ここなら自分でも買えると思いました。その上ギィドは、ラングドックという産地は、今はまだ偏見に悩まされているが、本当は偉大なポテンシャルを秘めた産地であると、この時すでに見抜いていました。

柔らかいワインで、飲んでくれる人を幸せに・・・。
マンスノーブルのワインがきっかけで、赤ワインが好きになったと言う人が非常に多い。男性ももちろんだが、特に女性に多い。そういう人は、だいたい、赤ワインの荒々しい渋味が苦手なことがほとんどだ。ギィドのワインにその荒々しい嫌な渋味は全くありません。渋味が非常に柔らかく、心地良い。そんな優しくて心地良いワインを飲むと、誰もが自然と笑顔になる。かつてワインの世界に見た喜びの循環を、今は自分の造ったワインが生み出している。保険の仕事をしていた頃には、考えられないほどの幸福と充実感だった。

シャトー・マンスノーブル氏のワイン